更年期の不調は「エストロゲン」の減少が原因。更年期までのエストロゲンのスーパーな働きぶりを知る

健康管理士という資格の勉強をしています。
先日は、その試験に向けた直前対策講座というものに参加してきました。

有意義な話がたくさん聞けたのですが、その中でも個人的に最も学びになったのが更年期の話

これまでは漠然と「更年期障害になるの嫌だな…」と思っていました
今回の講習では、更年期前の今の身体がどういう状態なのかなぜ更年期になると体調不良が起こるのかのメカニズムを理解することができました。

メカニズムを知ったからと言って更年期障害が防げるわけではないんですが。
更年期に対して、ただただ嫌悪するだけの感情ではなくなったかな。

 

更年期の体調不良の原因はエストロゲンの減少

更年期とは、閉経の前後5年くらいの期間を言います。
この期間に、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減るために、ほてり、めまい、ドライアイ、食欲不振、月経不順など様々な体調の不調が起こってきます。

これらの症状が、日常生活に支障が出るくらい強くなった場合に、更年期障害と言われます。

更年期の体調不良の原因として「ホルモンバランスの乱れ」と言われることもありますが、そうではない

身体をいろんな面で守ってくれている「エストロゲンが減る」ことが原因なんです。

 

エストロゲンの基本知識

エストロゲンは卵巣で作られて分泌されるホルモンです。
年齢とともに卵巣の機能が低下して、それに伴いエストロゲンの量も減るんですね。
エストロゲンの分泌量は、20~30代をピークに下がりはじめ、50代で急激に減少します。

ちなみに、男性にもエストロゲンは存在します。
男性の場合は卵巣で作ることができないので、「テストステロン」という男性ホルモンの一部が変化することで作られます。
女性と同じく分泌量は20~30代がピークですが、量はそんなに多くありません。

分泌量の増減幅の大きい女性が、更年期にエストロゲン減少による影響を強く受けてしまうのです。

 

エストロゲンはこんなにも身体を守ってくれている!

じゃあ、更年期までのエストロゲンはどんな活躍を見せてくれているのか、という話です。
すごいです、知りませんでした、こんなに頑張ってくれているなんて。

 

内臓脂肪をつけない

なんと!エストロゲンには内臓脂肪の分解を促進してくれる作用があります。

同じ肥満と言っても、男性と女性とでは違うというのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
男性は内臓脂肪型(りんご型)が多く、女性は皮下脂肪型(洋ナシ型)が多い。
それは、エストロゲンの影響で女性は内臓脂肪がつかないからなんだそうです。

と聞いた直後の疑問…え…私のこのおなかはエストロゲンが働いてやっとこれってことか。

そして講師の話は続き、エストロゲンが減る更年期以降は太り方が変わってくる、と。
女性も皮下脂肪型から内臓脂肪型に変わりますよ、と。

え…ここからさらにお腹につくようになるの?

 

LDL(悪玉)コレステロールを減らす

エストロゲンはLDL(悪玉)コレステロールの代謝を促進してくれます。

血中脂肪の値など、男性の方が高い人が多いイメージがありますよね。
私は前回の人間ドックで、LDL(悪玉)コレステロールと中性脂肪が多くて、脂質異常症と診断されましたが

 

血糖値の上がりすぎを防ぐ

エストロゲンは、インスリン感受性の促進(つまりインスリンを出やすくする)をしてくれます。
食事をして血中糖度が上がりそうになったら、インスリンの分泌を良くして、血糖値をコントロールしてくれるんです。

糖尿病の患者数の男女比を調べてみたら、確かに女性の患者数の方が少ないです。

厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の平成26年調査によると、糖尿病の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は、 316万6,000人で、前回の調査よりも46万人以上増加しました。

性別では、男性176万8,000人、女性140万1,000人で、前回の調査に比べて男性で約30万人、女性で約20万人の増加となりました。

厚生労働省の平成27年「国民健康・栄養調査」によると、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、男性19.5%、女性9.2%でした

日本生活習慣病予防協会の発表より抜粋)

 

骨密度を維持してくれる

骨というのは実は代謝を繰り返しています。
「破骨細胞」という細胞が古くなった骨を溶かし(骨吸収)、そこに「骨芽細胞」というものが新しい骨を作る(骨形成)んです。

骨吸収が強くなりすぎると骨がもろくなるのですが、エストロゲンは、この骨吸収の働きを抑えてくれています。

高齢になると、特に女性は骨粗しょう症のリスクが高まるので注意が必要と言われます。

エストロゲンのサポートがなくなることで、骨が急に弱くなるんですね。

 

痛風を防ぐ

痛風の原因である「尿酸」の排泄も促進してくれます。
糖尿病以上に、痛風の患者さんは男性比率がダントツに高いですよね。

 

エストロゲンに感謝するとともに、守ってくれなくなる日に備える

こんなにもエストロゲンが守ってくれているなんて知りませんでした。(お腹の脂肪のつき方といい、コレステロールの数値といい、私はエストロゲンの分泌が少ないんだと悟りましたが

更年期になるとエストロゲンが減って体調が悪くなる…とだけ聞いて、「勝手に減りやがって!迷惑なやつめ!」くらいに思っていたのが、「更年期まではそんなに頑張って守ってくれているんだね」という感情に切り替わりました。

 

普段生活をしている中ではなかなか気づけませんが、だからこそエストロゲンの働きに甘えてしまっているのかもしれません。

内臓脂肪がつきにくく、中性脂肪や血糖値に影響が出にくいから食べすぎたり、運動を積極的にはしなかったりするのかもしれません。

エストロゲンの働きに感謝するとともに、そのサポートがなかったとしてもなるべく健康を維持できるように、意識的に食事と運動に気を付けていきたいと思ったのでした。

 

 

↓ぽちっと応援お願いします★

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする