「食べることが何よりも人間を幸せにする」 飽食の時代に私たちは何のために食べるのか
NHKの朝の連続テレビ小説「まんぷく」を毎日見ています。
食べることの大切さを思い知らされた言葉
「まんぷく」はインスタントラーメンを生み出して、日清食品を創業した安藤百福(ドラマ中では萬平さん)とその妻の仁子さん(ドラマ中では福子)がモデルのお話です。
まだお話は始まったばかりですが、
インスタントラーメンの開発の背景には、「食べること」への執着があった。
萬平さんには濡れ衣を着せられて憲兵に捕まった経験があります。
その時、生きるために”豚”になって、まずい牢獄飯を食べて命をつなぎました。
その後も戦争・戦後の時代は、食べられるものがあるだけで幸せ。
食べなければ人間は生きていけないことを身をもって経験します。
”毎日すいとん”が当たり前な日々の中、福子の言葉が印象的でした。
「人が手っ取り早く幸せになる方法は、おいしいものを食べることですね」
飽食の時代 何のために食べるのか
おいしいものを食べると本当に幸せな気分になります。
でも、それが日々の生活の中で当たり前のことになった今の時代。
生きるために食べるのではなくて、習慣として食べている気がします。
おなかがすいていなくても、1日3食食べると決まっているから時間になったら食べる。
おなかがすいたから食べたい!と思うことはありますが、
それが「生きるために食べたい!」というところまでさかのぼることはなかなかないです。
「食べることができる環境」は当たり前で、さらに「おいしくて」当たり前。
最近では食べることに対して、様々な付加価値を求めるようになってきました。
楽しいとかびっくりとか不思議といった感情的なもの。
肌をきれいにする、筋肉を作る、さらには痩せるという機能的なものなど。
食べる目的が、多様化してきています。
息子がコンビニで選んだ「お菓子」
学童と保育園からのお迎えの帰り道、たまにコンビニに寄ることがあります。
すると必ず「お菓子買っていい!?」とせがまれるんですよね。
そんな頻繁にあることでもないし、ひとり1つね、という約束で選ぶのですが。
いつの日か、息子が選んだ「お菓子」はインスタントのカップ焼きそばでした。
そもそもお菓子じゃないし、夜ご飯はすでに用意してあるし、いつ食べるんだ…?
と聞いてみたら、「ご飯の後に食べる」と。
いろいろ気になりどころ、ツッコミどころはありましたが、結局購入。
本当にご飯のあとに、すごく嬉しそうに「おいしい!」と食べていました。
幸せになるためだけに食べていい時もある
飽食の時代に育った私が食べ物に求めるのは、「栄養価が高くて、添加物が入っていないこと」。
だから普段はインスタント焼きそばなんて買うことはないんですが。
嬉しそうに食べる息子の顔と、
福子の「手っ取り早く幸せになる方法は、おいしいものを食べることですね」という言葉。
その2つが重なって、そうだ、そんなことも忘れかけていた、と思いました。
栄養が!とか、添加物が!とか、その基準ばかり気にし過ぎていたけれど。
基準にそぐわないものだったとしても、それを食べることであんなに嬉しい顔つきになって、幸せになれるんだったら、それもありだな、と。
どんな食べ物を食べるか、自分の価値観に応じて贅沢に選択できる時代。
それゆえ、食事面で気にしなければならないことも増えてきてはいますが、
たまには原点に戻って「幸せになるために食べる」という経験も、これまた食育だなと思いました。
ちなみに、次に息子が狙っている「お菓子」はこれ、らしいです。
パパがコッソリ食べていて美味しそうだったから、と。
いつの間に…!?深夜だろうな。
これまた色々思うところがあるけれど、それできっと幸せに眠れたんだろうから、良しとしよう。
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