54歳の花嫁
54歳というのは、いろんな話からの私の勝手な想像ですが。
おそらく実際とそれほどずれていないと思います。
前の会社の同僚だった54歳の彼女が、先日ハワイで結婚式をあげました。
旦那様はイギリスの方です。
彼女はこれまで様々な国や会社で働いてきました。
旦那様と出会ったのはもう20年以上も前のことらしく、イギリスで働いている時にお付き合いを始めたのだとか。
今も旦那様はイギリスで仕事をしていて、彼女は日本で仕事をしていて。
遠距離結婚です。
なぜ今のタイミングで結婚をしたのか、単純に不思議な気がして聞いてみました。
そしたらいくつかの理由を教えてくれたのですが、その1つが「日本の会社で働いていると、結婚をしていることが是だという空気感がものすごく感じられるようになって」でした。
これまで外資系の会社で働くことが多かったらしく、その環境では結婚をしているかしていないかを意識する機会がなかったそうです。
なんだか、すごくいいな、と思いました。
実際、前の会社では独身女性が少なくなく、その多くが結婚への焦りを抱えていたように思います。
家族や親族からのプレッシャーもあるし、社会的な見られ方も気になる。
誰しもが通って当たり前と考えられている人生の1ステップを早く迎えなければ、という感じでした。
日本で生活をしていると、そういう話をよく聞くし、一般的な事だと思っていましたが。
彼女が54歳になるまでいた環境では、そうではなかった。
とても衝撃を受けました。
個人が自分自身の価値観を信じて、それが尊重されて生きることができる。
たとえ一般的な流れと違っても、それを評価されることがない。
54歳で結婚となったら、私だったら一緒に住まないという選択肢は選ばない気がするけれど、これまで20年以上の間、お互いがお互いの価値観を尊重しあってきた2人には、普通はこうだよね、というのはないんだろうな。
確固たる軸があって、かっこいいです。