病院の売店に売上目標を求めるのは酷ではないか…と思った話

ある日見かけた病院の売店での出来事

病床数がそれなりにある総合病院の売店に行った時のこと。

売店のレジのおばちゃんに、イライラした口調で何か一生懸命話しているおじさんが。

入院患者でもお見舞いの人でもない感じの雰囲気で、何だろう…と思ったら。

どうやら、その売店のマネージャー的な立場の人らしい

小さな売店で大きな声で話すので全て聞こえるんですけど。

売り上げが足りないんだよ

「つまりさ、仕入額の方が上回ってるんだよ」

「なんとかしないとダメだよ」

ということを、何度も繰り返し言っていたのでした。

 

売店のおばちゃんの責任範囲はどこまでか

売店を出す以上、そりゃあもちろん儲けが出なければならないのは確か。

ただ、それってレジのおばちゃんの責任・裁量の範囲なのだろうか。

どう見てもパートのおばちゃんにしか見えないけど…?

もしくはレジのおばちゃん、実は何かの責任者?

 

病院の売店という特殊な環境

しかも、そこは普通のコンビニなんかとは違って、病院の売店という特殊な環境

立地もよくなくて目立たない地下だし、それゆえ雰囲気が暗い。

2畳くらいの狭いスペースしかなくて、品ぞろえも乏しい

都心の病院だから外に出たら徒歩1分のところにコンビニがあるんです。

お見舞いに来た人は間違いなくそっちにいくし、

入院患者さんが喫緊で何か必要な時に最低限のものがあるという程度の位置づけ

ターゲット顧客の範囲が狭くて、状況も特殊すぎるのです。

だから、売り上げを伸ばそうと思ってもお客さんを呼び込むのが難しい。

売りたいものを自由に決められるわけではない。

営業努力をする類の店舗ではないのでは?

 

慈善事業的な気持ちで営業を続けてほしい…

その時は、自分が1週間入院している時でした。

病院食に飽きて、どこにでもあるアンパンを一つだけ買って戻ったのでした。

ありふれたアンパンだけど、体調が回復して食べられる元気が出てきた時に、病院食の合間に食べるアンパン

そのおいしさ、嬉しさ、喜びは、どんなおいしいパン屋さんのアンパンにも勝ります

そんな価値を提供できるところに、病院の売店の意味があるとおもうのです。

単純な利益だけでは測れない、存在価値がある

そんなきれいごとを言われても、儲けが出なきゃ売店も続けられないんだろうけど…。

慈善事業的な気持ちでなんとかお店を続けてほしいです。

 

 

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