「映画ドラえもん のび太の月面探査記」を見てきました うーん!小難しかった!

ストーリー自体のネタバレはしませんが、気になるポイントを突っ込む中でネタバレに近いものも出てくると思うのでご注意ください。

息子と映画デートしてきました

水曜日はレディースデイで映画が1100円で観られます。
息子も春休みなので、1日くらいは仕事と学童をさぼろう!と映画に行ってきました。
見るのは2人とも楽しめそうな「映画ドラえもん のび太の月面探査記」で。

 

観終わったひと言目の感想は「難しかったー!」

面白かった!よりも難しかった!というのが先にきました。
ストーリーも練られているし、感動も笑いも組み込まれていて、さすがドラえもん。
でも、もっとシンプルでもいいのでは…?

伝えたいメッセージとしては「限りある命を一生懸命生きよう」、「地球や自然を大切にしよう」というテッパンなんですが、それを伝える手段が複雑すぎて。

メインターゲットであろう小学生がどこまで理解できているのだろう、と疑問に思いました。

「異説」と「定説」の2つの世界 抽象的な概念の理解が必要

この映画では「異説」の世界と「定説」の世界を行き来するのがポイントとなってきます。
「異説」の世界とは、一般的に言われているものとは異なる説が現実となっている世界。

例えば、天動説と地動説です。
今は地球が丸いというのが一般常識になっていますが、いやいや地球は平面であり地球の端っこでは海が突然滝のように流れ落ちているのだ、という説も少し前はありました。
前者が「定説」、後者が「異説」になるわけです。

まず、この概念の理解が小学低学年にはほぼ無理でしょう。
抽象的すぎます。

また、映画の中では、「異説」の世界として「月に空気があって生き物が生きられる」という設定がなされますが、この世界観を理解するためには前提として「本来月というのがどういうものか」という知識がまず必要です。

月には空気がなく、重力も地球より軽く、ウサギどころか生命体もなく、地球から見える月は表面のみ、など。
少なくとも小学2年生の息子は学校ではまだ習っていません。

そして、映画の後半では「異説」の世界でのび太たちが創り上げた生き物を、現実の世界、つまり「定説」の世界に引き込むシーンが出てきますが、それがまた難しい。
バッジの取り付けで「異説」と「定説」を切り替えるのですが、そもそも2つの概念があいまいなので、どっちが本当でどっちが想像の世界なんだっけ?と大人でも混乱しかけます。

 

無理やり感のあるエンディングも気になりました

映画の中ではルカという友達ができますが、彼はカグヤ星人に創られた生き物で特殊な能力を持っています。
超能力でものを動かしたり、飛んだり予言したり。
大人に成長することもなく、命も永遠です。

ですが、ストーリーの最後では、限りがあるからこそ力いっぱい生きられるのだ、という価値観のもと、普通の人間になることを選択するのです。
つまり、特殊な能力を手放し、人間と同じように成長し、限りある命を生きる

伝えたいことはわかりますが、私はなんだかモヤっとしました。
特殊な能力は悪用される可能性があるので、手放すのは理解しました。
でも、本来持ち合わせている永遠の命を捨てるなんて
ルカたちにとっては尊厳死に近いのでは…とか。

でも普通の人間になるのはドラえもんの「異説クラブメンバーズバッジ」をつけている間だけだから、やっぱりやーめたってなったら外すのかな、とか。
そしたら、えらく尊大な決断シーンだけど、意外と軽いノリで言ってみてるだけだったりして、とか。

そしてなによりも違和感があったのが、ルカの種族は11人の兄弟姉妹だけなのですが、今後も彼らは、彼らだけで月で生きていく選択をしたこと。
ということは、子ども増えないよね…。
11人、順番に命を終えていくんだよね…(異説バッジを外さなければ)。
最後に残されていく絶望感ってすごくない…?
もしくは、もともとは人工の生き物だから近親相姦とか関係なく繁殖していくのかな…。

ぐるぐる頭をめぐるのでした。

 

どんな話だった?と聞かれて小学生は答えられないと思う

2時間のストーリーにいろんなメッセージが込められているので、他にもいろいろ気になる点はありました。
伝えたいメッセージを強く打ち出すためには、多少つじつまが合わなくても、説明不足でも、目をつぶるのはありなんだな。

背景知識概念理解の他、端折られたであろう部分など、大人だから想像力を働かせれば補填しながら理解することができますが、子どもは難しかっただろうな。

「どんな話だった?」と聞かれて、「うーん…わからない」と返されても仕方ない。
「お金払ってるのに、ちゃんと観てなかったの!?」なんて言わないであげてください。

ちなみに息子に「どんなところが面白かった?」と聞いたら、「うーん……全部」と返ってきました。

多少気を抜いてボーっとして観てもわかるような、もっとシンプルな作りでいいのに!

 

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