次年度学童保育所の申し込み時期「家で仕事するなら学童に入れなくてもいいですよね」と言われて思ったこと
今、息子は2年生。
次年度の学童保育所の入所申請が始まりました。
「保育の困難さ」をポイントで積み上げていき、ポイントが高い子から入所の権利を獲得する仕組みです。
「家で仕事するなら学童に入れなくてもいいですよね」とそのままの言葉で言われたわけではありません。
でも、制度設計の内容からそのメッセージがとても強く伝わってきました。
フリーランスのポイントは会社員より低い
「就労」を理由に学童保育所への入所を申請する場合、
私が住んでいる市では、居宅内労働のポイントが居宅外労働よりも低く設定されています。
同じだけ働いても、フリーランスのポイントは会社員よりも1ポイント低いんです。
自治体の考えとしては、
「家で仕事するなら学童は入れなくてもいいですよね」というわけです。
家にいるなら、家で子どもをみられるじゃないですか、と。
フリーランスで働くことには会社員以上の責任が伴う
フリーランスになって日々感じるのは、すべてが自分の責任だということ。
どんな小さな仕事であっても、プロ意識を持って取り組まなければならないということ。
会社員なら、例えできないことがあっても助けてくれる人がいます。
でも、フリーランスで自分自身の能力や知識を商品としてやっていく場合、
引き受けた以上、期待されている以上のパフォーマンスを出さなければなりません。
「できませんでした」「間に合いませんでした」では許されません。
正直なところ、自分自身がフリーランスになるまで、楽そうだなと思ったことがありました。
どれくらい頑張るか、自分で設定できますからね。
働いても働かなくてもどっちでもいいの、というお小遣い稼ぎのような人もいますが、
自分の市場価値を高めるため、会社員の時以上に一生懸命やっているフリーランスの人もたくさんいるのも事実です。
フリーランスになると調整相手がいなくなるという意味で時間的な自由は作りやすくはなりますが、仕事面での影響という意味では、自由な時間を作るために必死になるのは会社員と同じなんです。
フリーランスに対する社会の評価の低さを感じた
だから、今回の市役所のポイント票を見て、がっかりしました。
社会として、フリーランスの仕事に対する評価そのものだと感じたから。
どうせ適当にやってるんでしょ。
なんとでもなるでしょ。
横で子どもが騒いでも、ちゃちゃっとやれちゃうんでしょ。
会社員より楽でしょ。
そういう声が聞こえてくるようでした。
時間的に拘束される方がえらいのか
時間的な拘束という意味では、会社員の方が負荷が高いのは事実です。
決まった時間、その場で仕事をしなきゃいけない。
やることがない暇な時間があっても、仕事をしているふりをしなきゃいけない。
フリーランスは、時間は自由です。
ちょっと空いた時間があれば、家事をすることもできる。
やりきれなかった仕事は、夜中子どもたちが寝た後にすることもできる。
決まっているのは、納品物の品質と納期だけ。
やっている仕事の大変さや、市場価値が同じだとしても、会社員の方が優先されるんです。
もしフリーランスで、子どもが日中家にいることになったら、
仕事なんてできるわけがないし、できたとしても能率は下がります。
その分を、夜中や早朝にやってリカバリーすることになります。
それを、「ほら家でみれるでしょ」と言われてしまうんだろうか。
働く時間の確保ができなくなるのは同じなのに。
会社員だって子どもを職場に連れて行けるようになればいいのに
フリーランスだって、会社員と変わらず必死で、一生懸命仕事をしているわけで。
フリーランスの人が家で仕事をしながら子どもを見られるのであれば、
会社員だって職場で子どもを見ればいいんだ。
そうは言っても、私も少し前まで会社員だったので、それが現実的でないことはわかっています。
現実的でないものにしているのは、会社員のひとりひとりではなく、もちろん会社や社会の方針や雰囲気など。
会社は働く親向けの制度として、子どもを小学校まで迎えに行くための午後休憩の時間を設ける。
その間に子どもを迎えに行き、職場まで一緒に戻って、残りの時間会社で仕事をする。
子どもスペースを設けられればなお理想。
工場や研究施設など、安全衛生上不可能なケースもあるだろうけど、デスクワークなら問題ないはず。
時短勤務制度よりも、もしかしたら業務面でのメリットは大きいかもしれない。なんて。
とにかく、働き方だけでポイントを決めるのって、フェアじゃないなあ、と思ったのでした。
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