「稼がなきゃいけない」から会社を辞められない 経済面が不安な場合にすべきこと

私が会社を辞めたのは4か月前。
たった4か月の間に、所属していた部署の組織不全がみるみる進んでいます

仲の良かった後輩から、メンタル面で危うい状況に陥っていると聞き、ランチをしてきました。
このまま会社に居続けると本格的に体調を崩すと思い、辞める決断をするための考え方を伝えてきました。

 

辞める人と休職に入る人が続出する組織

私が所属していた組織は、社員が約20人。
私が辞める前の4か月間で2人退職しました。
私が辞めてからの4か月間で1人退職し、1人休職に入りました。

人員補充だとして異動してきたのは、全く畑違いの部署にいた3年目の若手社員や、メンタルで休職していた復帰開けの人。
中途で新しく人を採用したと言っても、これまた全く違う分野からの人。

次期リーダー候補がどんどん退職するので、本来なら力量の足りない人がリーダーになる
そこに、即戦力にならず、むしろ指導が必要なメンバーが増える状況。

人員数的には変わらなくても、組織力は誰の目にも落ちています

 

リーダーがリーダーの仕事をしない

組織マネジメント能力のない人がリーダーになってしまったので、統制が全く取れていない状況だそうです。

組織として何を目指すのか共有されない
目的は共有されず、ただやるべき作業だけを指示される。
上のご意見伺いばかりして、メンバーの意思はすべて無視される。
メンバーの育成なんて頭になく、とにかく仕事を回すことでいっぱいいっぱい
反対意見を述べたら、次回から会議に呼ばれなくなる
「この人嫌い」と思われたら、業務に関係するメールも無視される。

まさに、リーダーNG例を集めてそのまま体現したような組織運営になっているそうです。
私がいた頃はまだ、こんな組織マネジメントを制止できる人が何人かいました。
その「普通の人」たちがみんな辞めてしまったら、ほんの数か月でここまで落ちるんだ…と驚きです。

若手の社員たちはその状況がもどかしくて、悔しくて、悲しくて、腹立たしくて
会議の場や自席で泣く人が続出している、と。
異常です。

 

会社を辞められない理由は「稼がなきゃいけない」から

話を聞いた後輩は仕事ができて、芯のしっかりしたタイプ。
新入社員が指摘を受けて泣くのを見て「みんなの前で泣くなんて社会人として失格だ」と言っていたのに。

まず納得して仕事ができたことがこの数か月一度もないこと。
さらにはリーダーからいじめとしか思えない仕打ちを受けるようになったこと。
(彼女は仕事ができるので、的確な指摘をするんです。それがリーダーは気に入らなかったんでしょうね…)

それでメンタル面のダメージを受けて、気づいたら自席で泣いていたことが何度かあったそうです。
頭痛や吐き気もする、と。

これはもう完全に休職に入る基準を超えています
でも彼女が仕事を辞めない理由は「稼がなきゃいけないから」でした。

今年結婚したばかりで、これから子どもを産んだり、家を買ったりしたい。
そのためにはお金が必要だ、と。

 

経済面が不安で会社を辞められない時にすべきこと

ライフプランシミュレーションで「いくら稼がなきゃいけないか」算出しよう

「稼がなきゃ」というので、どれくらい稼がなきゃいけないのか聞いたら「わからない」と。
そんな状態だと漠然と経済的に不安になるのは当然です。

ライフプランシミュレーションとは、人生計画における家計の状況を見るためのもの
これからの人生において、どういうお金のかかるイベントが起きる予定なのか。
それに対して、家族の収入がどうなっていく予定なのか。
収入と支出のバランスをみることで、現在から将来のお金の状況予測をすることができます。

彼女の場合なら、直近でいうと出産や入園、保育園・幼稚園料、車や家の購入などが大きな出費になるはず。
そこに旦那さんが今の会社で働き続けた場合の収入を照らし合わせれば、彼女はいくら稼げれば足りるのか、が見えてきます

 

視野を広げてコネやツテを洗い出そう

会社を辞めたら在宅で仕事がしたいけれど、今の組織ではいじめられているし、仕事ももらえないと思う、と言います。
そしたら、稼ぎようがない、と。

完全に視野が狭くなってしまっている…。
今の組織がこんなにまでなってしまったのは、たった4か月前からの話。
リーダー陣の交代もおそらく検討されるだろうし、メンバーも入れ替わるかもしれない。

もし今所属している組織との関係が回復できなかったとしても、他部署とも一緒に仕事をしてきた経験もあり、そこではきちんと能力を認められています
会社内にとどまらず、社外の関係先からもお仕事をもらえることだってあります。

具体的に〇〇課とか△△課とか、■■さんに話をしたら仕事はもらえるんじゃない?と言うと、「そうか」と落ち着きを取り戻していました。

 

特技を生かせる仕事を探してみよう

もし今の会社から仕事がもらえなかったとしても。
彼女は英語とインデザインが特技です。
低い報酬でのスタートになるかもしれないけれど、探せば仕事はあります

実際、私も今の仕事の半分は、自力で開拓した仕事です。

それでも本当に仕事がなくて、でも収入が必要で、となったら「在宅」という縛りをなくせばいいんです。
本に囲まれると幸せな気分になる、という彼女なら本屋さんでパートやアルバイトという手もあります。

 

単純な引き算ではなく、「実質」いくら収入が減るのか考えてみよう

今の年収600万円だとして。
在宅で年収150万円になったとします。
それだけ聞くと450万円も減る!と焦ると思います。
でも、それは実質的な差にはなりません

社会保険料や住民税、所得税で、今は年間100万円くらい払っているはずです。
扶養に入れば、その100万円の支払いが不要になります。

会社で仕事をするためのスーツやバッグ、靴なども買う必要がなくなります。
肩こりがなくなって、マッサージや整体に通う必要もなくなりました
毎日の付き合いランチ代や飲み会代もかかりません。
ここでも約100万円くらいが浮くはず。

収入額の単純計算だけだと450万円減る事になるけれど、
会社員であるがためにかかっていた200万円が浮くんです。
250万円の収入源、と考えられると思います。

 

ストレスフリーの生活や整った生活空間を買うと考えよう

それでも250万円減るのか…と思うかもしれません。
その250万円の代償となるのは、ストレスフリーの生活と整った生活空間です。

ストレスから解放されたら自分自身はもちろん、家族も明るくなります。
体も心も元気になったら、きちんとご飯を作ったり、家の整理整頓や掃除もできるようになります。

私の夫は、そういった平和な毎日を得られるなら250万円は妥当だ、決して高くない、と言いました
そして実際に、その価値はあったと私も夫も毎日実感しています。
それくらい、会社員で働いていたころは荒れていたということですね…。

特に彼女はこれから妊娠を希望している状態。
スムーズな妊活のために、ストレスは大敵です。

 

だから辞めてもなんとかなる

私がどうやって経済的な面で納得して退職したのか、今現在どうやってやりくりしているかを具体的に話したら、腑に落ちたようでした。

これまでも「辞めてもなんとかなるよ」とは言っていたのですが、ようやく「そうですね、なんとかなりそうですね」とイメージできたようでした。

今の会社のお給料がいいだけに、辛いことも一線を越えるまで我慢してしまったり、人生を豊かにする他の要素に目がいかなくなったりしがちです。

でも、辞めて後悔している人に会ったことがありません。
辞めたら違う景色が見えてくるはず。
なんとかなる。

 

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