「仮定法現在」とか「仮定法過去」とかどっちでもいい! と思えるだけの英語力を!

今やっている仕事の1つが英作文の添削です。

ある意見に対して、賛成か反対か、その理由と共に述べるという問題。

英作文の添削なので、論理だっていて言いたいことがきちんと伝わる文章であれば

それでいい!と思うのですが、文法も細かく指摘を入れる、というのが

指導の要件として挙げられています。

そして、英作文ではよく「仮定法」が使われます

「もし…だったら、~なので」みたいなやつ。

そこで、結構みんな躓くのです。

 

「仮定法現在」と「仮定法過去」とは

この文法の名前を聞いただけで、ゲロゲロ~っていう気持ちになります。

「仮定法過去完了」とか出てきた日には、もうフリーズ状態…。

でも、仕事なのできちんと指導しなければならないのです。

 

「仮定法現在」とは「現在・未来における不確実なこと」を表します

・もし真面目に勉強しなかったら、あなたは落第します。

・もし明日雨が降ったら、家にいます。

 

「仮定法過去」は「現在の事実とは異なる仮定」か「現在・未来における可能性の乏しいこと」を表します

・もし真面目に勉強していたら、落第しなかっただろうに。(現在既に落第している状態)

・もし明日槍が降っても、遠足に行きます。(槍が降ることはほぼないはず)

 

「仮定法現在」の間違っている理由、直し方を説明するのもまたややこしい

仮定法現在と仮定法過去の使い分けがわかったら。

次に、それぞれ決まったルールがあるので、それに則って英語にするわけです。

今回は仮定法現在の「もし明日雨が降ったら、家にいます。」を例にとってみると。

(天気予報で降水確率50%として)

よくある間違い例です。

If it rained tomorrow,  I would stay home.

これだと「もし明日雨だったら、家にいたのに」となるのです。

何が何でも絶対に明日晴れる(雨なんて100%ありえない!)という状況であれば使えますが、

本来伝えたかった内容とは違ってきます

正しくは、

If it rains tomorrow, I will stay home.です。

答えを言うのは簡単、でも、理由も伝えなければならないのです。

「仮定法現在の文章では、条件節の時制は現在形と決まっています。

また、帰結節はwill/shall+原形不定詞と現在形にすると決まっています。」

となります。

1行目の途中でもう内容が頭に入ってこなくなりますよね…。

日本の英語教育はずっとこんな感じでした。

 

正しく表現するのも大事だけど、伝えたいという気持ちを育てるべき

日本人だけでなく、英語を母国語としない他の国の学生の英作文も見たことがあるのですが、

その違いに驚きました

日本人は丁寧に文法を習ってきていて、そして丁寧な指導を受けてきているので、

例え間違っていたとしても、どういう文章にしたかったのかがすぐにわかります。

そして、文法が正しく書けないと思ったら、途中で書くこと自体を辞めてしまいます

 

一方、外国の場合は、英語力が乏しくても、必ず最後まで自分の主張を書ききります

英語の文法がめちゃくちゃで、何を言いたいのか全く分からないものも少なくありません

1つの文に主語と動詞がいくつも入っていたり、なんていうくらいはちゃめちゃなものもあって、

それでも、私はこう思うんだ!という気持ちで書ききっている。

 

正確には伝わらないかもしれないけれど、

単語単語を拾えば、なんとなくそれでも言いたいことは伝わるんです。

極端にどっちかに寄っているのもどうかとは思いますが、でも、

少しでも伝わればいい!という気持ちで英語を使うスタンスは見習うべきだと思いました。

 

英語に慣れれば文法を知らなくても感覚でわかるようになってくる

私は英語の勉強は好きだけれど、英語の文法は大嫌いでした

正しく書けて、読めて、意味が伝われば、文法の難しい名前なんてどうでもいい!と思っていました

だから、リーディングやリスニングで満点近い点数を取りながらも、

文法では7割くらいにとどまる、なんてことも多かったです。

模試や入試でも、これまでは重箱の隅をつつくような文法問題がよく出されていましたが、

ただ、これからは変わってくると思います。

グローバル人材を育てるための英語教育に、細かな文法知識への固執は逆効果だから。

もちろん、必要ですが、そこばかりに重点を置くのは違うから。

英語が好きになって、たくさん英語を読むようになったら、

文法ルールや文法の名称なんてわからなくても、なんとなくここ違う気がする、

と気づけて、自然に正しい文法に則った表現に直せるようになってきます

日本語でもそうですよね、いちいち文法ルールに戻らなくても正しく話せます。

それと同じです。

 

「もし明日雨が降ったら、家にいます。」

「もし明日雨だったら、家にいたのに」(←@まだ雨になる可能性が残っている状況)

下の文章はおかしいけれど、でも言いたいことはわかる。

そのうち、仮定法現在か仮定法過去か考えなくても正しく書けるようになってきます。

そして、それこそ本当の語学力だと思うのです。

 

 

↓ぽちっと応援お願いします★

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする