これは異常だと気づいた時に”仕事を辞める環境を整えられているかどうか”が大切

私もついこの前まで、身を粉にしながら働くワーキングマザーでした。
今、仕事を請け負う立場として同じように頑張っているワーキングマザーを見ると、色々思うところがあります。

前職の職場からのお仕事も請け負っています

15年の会社員生活を辞めて、8月からフリーランスで仕事を始めました。
何を強みに、どんな仕事を軸に生業としていくのかをまだ決めかねており、いくつかの会社で異なる種類の仕事を複数請け負っています。
そのうちの1つが前職の職場からの外注の仕事。
違う分野への挑戦をしたいと思う気持ちがある一方で、やっぱり慣れた仕事はストレスレスで進められるし、同じ会社だった人とはツーカーで済ませられる部分もあり、ラクチンだなと思います。

 

ワーキングマザーの担当社員からの連絡がくる時間が異常

前職の会社はワーキングマザーが多い会社でした。
私がいた部署も20人中4人がワーキングマザーでしたが、それでもワーキングマザー率は低い方。

今回請け負った仕事は、所属していたのとは違う部署からのお仕事なので担当の社員の方は知らない方ですが、メールの署名を見ると「8時半から16時半の時短勤務です」とあったのでワーキングマザーだなとわかりました。

その担当の方に前日に送ったメールへの返信が来たのが翌日の早朝の4時20分
私が朝6時に返事をしたらそれに対するメールが7時20分に届きました。

夕方にさらにそれに対するメールをしたら、22時10分に返信が返ってきました。

おそらく寝かせつけてから、仕事のメールの処理をしているんだろうと思います。
毎日そのスパンで仕事をしているとは限りませんが、朝は4時から仕事をしているとしたら、睡眠時間は5時間を切るんじゃないかな…。

 

今の立場からは異常だと思うけど、その中にいるとそれが普通

私は忙殺される日々に精神的な余裕をなくす状況を抜け出し、子どもとの時間を量的にも質的にも充実したいと強く思ってフリーランスに転身しました。
そんな立場から、その方の状況を見ると”異常”です。

子どもが起きる前の4時から仕事をして、会社に行く前か通勤中にもメールを返信し、退社後子どもの面倒をみて寝かせつけた後に夜中に残務処理をする。

仕事がすべてのベースにあります。
時短勤務とは名ばかりで、1日の業務時間をトータルすると所定労働時間を何時間も超えているのが実態

おかしいよ!そんなの!!と思うけれど、私もそんな時期がありました。
全く同じような時間と精神の使い方をしていました。

子どもがテレビを見ている数分も、ちょっとパソコンを開いて持ち帰った仕事をしたりしていました。
子どもが夜熱を出したら、翌日は通常勤務ができないかもしれないと、翌日分の仕事を前倒しで日付が変わるまでやったり、もしくは始発の電車よりも早く自転車で会社に向かったりしていました。

そんなにしなきゃいけないのか!?と思いますよね。
そんなにしなきゃいけないと思っていました

そんなにしなきゃ担当業務がこなせない。
そんなにしなきゃ同じ課のメンバーに申し訳が立たない。

先輩社員も同僚もそんなにしてきたんだから、そんなにするのが当たり前
その環境の中にいるとその頑張りが普通でした

 

それでも幸せなのなら、それでいいと思う

何かにとりつかれているようなそんな働き方は異常だと思いますが、でもそれで自分が満足できるならそれはそれでアリだと思います。
私も母を筆頭に「そんなにしやんなあかんの?」と何度となく言われてきましたが「みんなそうやってるから」とずっと返してきたし、それが普通だと思い込んでいました。

大変だけど、なんとかなっている、と思えている
しんどいけれど、頑張っている自分が嫌いじゃない
できる範囲で頑張ったら、年収700万もらえる満足感がある。

自分や家族がそれで幸せならそれでいいと思います。

これはおかしい!とある日突然気づくもの

ただ、働き続けながらも、年に何回かはふと”これでいいんだろうか”と思う瞬間が訪れました。
これって私が望んでいた両立の生活だっけ…と。
そしてたいていの場合はいろんなしがらみがあって、”とはいえ、頑張るしかないか!”となるんですが。

そんな葛藤を繰り返しながらも定年まで乗り切る方も少なくありませんが、私は7年目にして”これは違う!自分が理想とする幸せはこういうのじゃないはず!”と一線を越えました
そして、その翌日にはまったくぶれない気持ちで辞める決断をしました。

前日までギリギリまで頑張っている人も、ある日突然、この日々は異常だと気づいて抜け出そうと思う瞬間がくるものなんです。

 

今の状況を抜け出そうと思った時に、辞められる準備をしておく

毎日いっぱいいっぱいの日々だと、今日明日を乗り越えるので必死で少し先のことなんて考えづらいものです。
でも、「もう無理だ!辞めよう!」と決断できた時に辞められる環境を事前に整えておくことが大切です。

私は長男の時の育休中に、辞めるために何が必要かを洗い出していました。
・2人兄弟とした場合、貯金はいくらあればいい
・フリーランスになった場合、年収はいくらあればいい
・どういう資格や能力があれば仕事がもらえそうか
・フリーランスとして仕事時間を確保するために、保育園と学童にはいる条件は何か

など、基本的にはお金のことと、次の仕事に向けた準備です。

私は2年くらい前の時点で、この時に決めた基準をクリアしていました。
だから、今回”もう本当にこのままではいけない”と思った時に、すんなりと自分の価値観に基づいて決断することができました

今は仕事を辞めるつもりがないとしても、子どもがいる限り、自分の想定通りに物事が進むことはなく、ある日突然大切にしたいものが変わることがあります

逃げ道を作るようだと思うのではなく、心のよりどころをとっておくつもりで、いつでも辞められる環境づくりをしながら、ワーキングマザーを頑張ることを強く薦めます。

 

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