クラウドソーシングで労働力のぼったくりにあわないために。業務内容と報酬は詳細確認すべし

アルバイト感覚で簡単に仕事が見つけられるクラウドソーシング。
まだフリーランスの仕事が安定しないので、さくっとできる仕事を探すため、この1か月いろいろ見てきました。
見た目や契約の手軽さに惑わされると、これはなかなか危ないですよ。

 

魅力的に見えるお仕事がたくさん

私はライター・エディター・翻訳の分野で仕事をしているので、その範囲での話になりますが。
「未経験でも大丈夫」「すきま時間でお小遣い稼ぎ」「継続的に稼げます」「単純作業」など、キャッチーな文言での募集が日々更新されます。
眺めているだけでも、こんな仕事あるんだ、と興味深い。
今の時代はやっぱりブログ記事の作成に関わるものが多いですね。

ブログネタも多岐に渡ります。
株やビットコインなどは自分が投資しているから書きやすいとか、
自分も子育て中だから育児ネタなら興味があるとか、
ダイエットに関する記事なら自分も勉強になるなとか。

これまで挑戦したことのない、面白そうで魅力的に見える仕事が結構あります

 

ブログ作成に関する仕事は細分化されている

気になったらとりあえずやってみるタイプなので、いくつかお仕事を試してみました
私が契約した仕事は、5つほど。
うち3つはブログ作成に関するものです。

ブログ作成に関する仕事と一言でいっても、工程ごとに細かく分かれているんです。

  • 構成を決める人(記事の段落構成、展開をどうするかを決める)
  • 構成をチェックする人
  • 記事を書く人
  • 記事をチェックする人
  • 写真や図を入れる人
  • 時間が経過した記事をメンテナンス・リライトする人

など、大枠はこんな感じ。

私は自分で趣味としてこのブログを一人で好き勝手書いていますが、
稼ぐためにブログを運営している人たちは、何十人、何百人の力を集結させて1つのブログを作り上げています
とてもシステマティックに、計算されて作っているんだな…と勉強になりました。

 

実際に仕事をして感じたのは「労働力のぼったくられ感」

私が実際に契約したのは、上記の細分化された工程のうち、「構成を決める」「構成をチェックする」「リライトする」という3つです。
それぞれ別の方と契約しました。

記事の執筆は、自分の好きなように書けないので避けました
漢字の閉じ開きが細かく設定されていたり、
コミュニケーションスタイルが定義されていたり、
たくさんの人が関わるからルールが細かくて、私には向いてない

 

やってみて感じたのは、仕事の内容うんぬんよりも、ぼったくられてる!ということ。
労働力をぼったくられてます。
(ぼったくられるのはお金だけではありません。)

簡単に言うと、募集画面に書かれている業務内容よりも、実際に頼まれる仕事が多い
想定時間として聞いていたよりも、ずっと時間がかかる

 

例えばリライトの仕事だと、「体裁を整えて、情報が古くなっていたら追加・削除などをしてください」という依頼でした。
そして納品時に言われたのが「〇〇という情報を足したいです。500字程度の記事を書いてください」と。

ちなみに1件(1記事のリライト)の報酬は手数料など引かれて340円ほどです。
体裁の調整だけですでに30分は費やしています。
確かに情報の追加削除は言われていたけれど、その仕事は割に合わなすぎません…!?
”情報”の追加と言われると箇条書きのイメージでしたが、500字となるとそれは記事の執筆だよ…。

 

さらにありえない安さの取材・ライティングの仕事

それ以上に驚いた割に合わなすぎる仕事がありました。
クラウドソーシングでは、自分から仕事を取りに行く以外にも、スカウトといって先方からオファーが来ることもありますが、それでオファーをもらったうちの1つの仕事の話です。

「あるタレントさんへのインタビュー記事を書く」という仕事
実際にインタビューの場に行って自分も質問しつつ、音源を録音して、テープ起こしをして、それをもとに記事を書く。
それで5000円

やっす!安すぎる!!とこの時点でもすでに思っていました。
夫も自分も編集関係の仕事をしているので、相場を知っています。
この仕事量ならどんなに安くても20,000円は払います。(それでも失礼なくらい)

 

でもフリーランスとして取材の経験はまだ積んでいないし、経験の1つとしてならやってみようかな、と詳細を聞いてみたところ。

なんと書く記事は複数なんですって!!
1記事2,000字程度で、それが5~6記事。
つまり、交通費を出してインタビューまでして、テープ起こしもして、12,000字書いて5,000円
しかも、最初は5000円~と言っていたのに、最後の方は最大5000円と。

ありえない…。
時給にしたら300円切るんじゃないでしょうか。
50,000円でもおかしくない仕事内容です。

“フリーランス1年目は時給は気にせず、経験を積む”をコンセプトにしている私でさえ、ただ働きも同然な価格設定に愕然とし、お断りしました

 

なんとか安く仕事をさせてやろう、という意図を感じずにはいられない

ワーカー側について、「ライター・エディター」と登録していても自己申告なので、力量は未知数です。
きっと素人も多い
ライターとして力のある人は、クラウド上で仕事を探さないでしょうし…。

なので、依頼側も(少なくとも最初からは)多くは提示できない、というのはある程度はわかります
でも今回の件を経験して、その素人の多さを逆手にとって、うまく安く利用しようとしているな、と感じてしまいました。

募集画面には魅力的な文言を並べて(タレントに会える!)惹きつける。
仕事内容はウソではないけれどあいまいに書く。(執筆する記事の数は募集画面には記載なし)
金額面もあいまいにしておく。(5000円~なのか、5000円までなのか)

 

クラウド上で仕事をする際は、必ず事前に詳細を確認すべき

応募画面に詳細をすべて書くのは難しいので、応募側にごまかしてやろうという悪意があるとは思いませんが、明記されていない部分については必ず事前に確認が必要です。

    • 実際に担当する工程はどこか(明記されていないけれど、記事にするまでに発生するはずの1つ1つの工程を具体的に挙げて、責任の所在を確認しました)
    • 納品すべきものは何か(何文字の記事なのか、形式はどういう形か)
    • 交通費は出るのか
    • 納期はいつか
    • 提示された金額から変わることはあるのか(記事が多い時は金額増える?5000円より下がる可能性もある?)

その仕事をしたことがなければ、具体的な仕事内容については質問が難しいかもしれません。
だから「未経験でもOK!」というのに未経験のまま飛びつくのは、それなりのリスクの覚悟が必要です。

 

匿名性のもとであっても相互に尊重しあえるワークプレイスであるべき

クラウドソーシングでは、匿名のまま仕事ができるものも多いです。
匿名性を担保したままだから、どこか適当でもいいや、ダメなら次の人を探せばいいや、というような気持ちが出てしまうのかな、と思いました。
(もちろんそうでない依頼人の方もいらっしゃいますが、そっちの方が少数かなという印象です)

でも、お互いに尊重しあえてこそ、いい仕事ができると私は思っています。

 

これだけ仕事させられて340円か!と思うと、340円の品質でいいやと思ってしまいます
特にクラウドソーシング上は単発の仕事が多いので、仕事内容よりも、報酬額がモチベーションの大きなところ。

顔が見えない、人格も力量もわからないもの同士なので、お互い難しいところがあるとは思いつつ。
ひとりひとりが自分の力をもったいぶることなく発揮して、
そしてそれを最大限いかして、依頼側もいい仕事を完成させられる。

みんながハッピーになれるそんな環境が整えばいいのにな、と思ったのでした。

 

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