背を伸ばすためにはカルシウムだけじゃだめ。成長ホルモンを出す環境をまず整えましょう。
小学2年生の息子は牛乳が小さな頃から苦手です。
なのにある日「瓶の牛乳を買って欲しい」と言い出しました。
牛乳が好きになったのかと思いきや「背を伸ばしたいから、牛乳を飲みたい。紙パックよりもニオイが少な目の瓶の牛乳ならまだ飲めそうな気がする」と。
それでもいいけれど、背を伸ばすためなら他にもできる努力はあるよ…？ということで調べてみました。
背が伸びるとはどういうことか
そもそも背が伸びるとはどういうことなのでしょうか…。
背は、骨の1本1本が伸びることで伸びます。
骨の両端にある「骨端線」という軟骨部分が伸びていくのです。
その「骨端線」は加齢とともに固くなり、伸びなくなってきます。
まだ柔らかく伸びる成長期のうちに、伸ばしておかないといけないのです。
背を伸ばす要因は栄養素と成長ホルモン
カルシウムをとれば背が伸びる、と言われて育ってきましたが、
実は栄養素が身長の伸びに影響を与えるのは幼少期の話。
小学生～中学生にかけての時期は、成長ホルモンの影響が大きくなります。
「骨端線」が伸びるために必要な物質ソマトメジンCは成長ホルモンによって分泌されるからです。
つまり背を伸ばすには、成長ホルモンが十分に分泌される環境を作ったうえで、
骨を強くする栄養素を摂ることが有効なのです。
成長ホルモンを分泌させるには健康な体と生活習慣を
では、どうすれば成長ホルモンの分泌を促せるのか。
１．何よりも大事なのは、健康な体と体力づくり
身体を成長させるには健康状態がよく、体力が十分である必要があります。
栄養バランスのよい食事（カルシウムだけじゃなく、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルも！！！）をとる。
適度な運動をして、骨だけでなく筋肉や内臓も鍛える。
食事面でのサポートと、遊び方や習い事への配慮でフォローできそうです。
２．ホルモンが分泌されやすい生活習慣を身につける
成長ホルモンは脳下垂体というところの指令を受けて出されるものです。
そのためには、睡眠をしっかりとる、ストレスを感じすぎない生活を送る。
成長ホルモンは寝ている間に分泌されるので、睡眠時間は必須です。
寝る子は育つ、というのは本当なんですね！
また、家族仲がよいことも、家でのリラックスにつながり、身長を伸ばすのに役立つそうです。
穏やかな幸福感を感じられる家庭環境を作ってあげることが有効なんです。
都市部では中学受験をする割合が増えて、そのストレスで（睡眠時間も短くなりますしね…）身長が伸びづらくなっている、と聞いたこともあります。
カルシウムは効率的な摂取と維持を心がける
環境が整った上で摂るべきはやっぱりカルシウム。
せっかくカルシウムを含む食品を摂取するなら、吸収を助けるビタミンDと鉄も一緒に摂取すると効率的です。
■カルシウムを多く含む食品
・乳製品（牛乳、ヨーグルト、チーズなど）
・大豆製品（納豆、豆腐など）
・葉物野菜（青梗菜、小松菜、ケールなど）
・魚介類（小魚、シシャモ、しじみなど）
・海藻（ひじき、わかめなど）
■ビタミンDを多く含む食品
・魚介類（鮭、にしん、いくら、シラス干しなど）
食品ではないけれど、紫外線に当たることで体の中でビタミンDを作ることもできます。
■鉄を多く含む食品
・レバー（豚、鶏）
・赤身の肉
・魚介類（はまぐり、しじみ、あさり、いわし、かつお、まぐろ）
・野菜（小松菜、ほうれん草、枝豆）
一方で、カルシウムを摂取することばかりに気を取られるとつい忘れがちなのが、
カルシウムを減らしたり、吸収を悪くしたりしてしまう食品への配慮。
糖（消化する時にカルシウムを使ってしまう）やリン（カルシウムの吸収を悪くする）には要注意です。
カルシウムをせっせと摂取しても、その消費を促す食品を食べていてはプラスマイナスゼロです。
■糖を多く含む食品への配慮
穀類、野菜、果物にも多く含まれていますが、食べ過ぎなければ気にする必要はありません。
ただ、そこに加えて、甘いジュースやお菓子をとると摂取過多になるので、気を付けましょう。
■リンを多く含む食品への配慮
・魚介類（しらす、いわし、いくら、たらこ、カニ、エビなど）
・乳製品（チーズなど）
・お菓子類（チョコレート、ポテトチップス、ポップコーン、ベーキングパウダーを使う焼き菓子など）
鉄分やカルシウムが含まれている食材との重複も見られるので、迷うところですが、
ここでもやはりお菓子類での摂取量を抑えるのが良いと思われます。
背を伸ばすにはカルシウムやサプリ頼みだけではだめ
結論としては、カルシウムもいいけれど、それ以外の要因もかなり大きいよ、ということ。
もちろん、カルシウムを摂取しないよりはした方がよいですが、
牛乳ばかり飲んで、それでおなかがいっぱいになって栄養バランスが偏ったり、
不規則な生活習慣で寝不足やイライラが続いたり、
そんな状況ではカルシウムの効果も十分に発揮されないということです。
平和で穏やかで元気な毎日をニコニコ過ごし、
ゲームばかりではなく太陽の下で走り回る遊びもやり、
好き嫌いなく様々な食材を摂取し、
できればカルシウムを意識的にプラスする。
それができれば、背は伸びる！！！
当たり前のようなことなのに、それがなかなか難しい現代なので、
本来一番最後にくる「カルシウム」のところだけでも強化しようと、
いろんなサプリが出てきているわけですね。
牛乳の代わりにサプリの購入を検討しましたが、価格を見るとかなりするんですよね…。
そして、調べれば調べるほどサプリだけでは効果は期待できないだろう、ということがわかりました。
サプリを摂ると、それだけで満足・安心してしまって、つい他のことへの配慮がなくなります。
背が伸びるために必要な諸要因を理解したうえで、単なる一要因としての期待しかできないよ、ということを理解したうえで試すのであればいいかもしれません。
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