シンプルなお菓子ほど粉にこだわるべき。「ドルチェ」を使えば何倍もおいしくなる！

お菓子を作るのが好きです。
小麦粉と砂糖とバターと卵というバラバラの素材から、甘くておいしい１つのものを作り上げる感覚が好きです。
同じ材料を使っても、配合を変えたり、手順を変えたり、焼き方を変えると全然違うお菓子ができるのがまた奥深くて楽しい。

ただ、私自身甘いものがあまり得意ではなく、たくさん食べられないので、実家や友達や同僚に配ることが多いです。

同じレシピで作っても何か違う理由

人にあげると、僭越ながら、とても美味しいと言ってもらえます。
友人たちは気を遣ってくれているのかもしれませんが、気を遣わず正直な反応をしてくれる両親も褒めてくれます。

同じものを作りたいからレシピを教えてほしいと言われることも多いのですが、レシピ通り同じように作っても何か違うんだよね…と言われます。

オーブンの違い（焼き過ぎるとパサパサになる）や、泡立て方の違い（空気を含めないとふんわりならない）など、いろいろ要因はあると思いますが、何より使っている薄力粉が違うのだろうと思います。

クッキーやパウンドケーキは粉の味で決まる

チョコやドライフルーツを入れたものや、デコレーションしたお菓子もおいしいですが、基本の材料以外は使わないシンプルなクッキーやパウンドケーキが一番好きです。
作るのが楽ちんだし、食べる時もなんとなく気負わず気楽に食べられるから。

出来上がりの見た目にときめくような可愛さはありませんし、これまで食べてきたものの味を想定して口に入れるのですが、（つまりあまり期待せずに食べるのですが）、一口かじると「なんでこんなにおいしいの！？」とみんなびっくりします。

そのおいしさの秘密は「ドルチェ」という製菓用の薄力粉でお菓子を作っているということ。

シンプルな焼き菓子は、いうなれば薄力粉の塊を焼いたようなものなんです（というと食欲が失せそうですが…）。
なので、美味しい薄力粉を使えばクッキーは美味しくなるし、そうでなければクッキーもそうでなくなる。

同じレシピで作っても違いが出るのは、その違いによるのです。

「ドルチェ」と出会ってお菓子作りがますます楽しくなった

お菓子を作り始めた当初は「ドルチェ」の存在を知らず、スーパーで売っている１キロ200円くらいの薄力粉を使っていました。

「ドルチェ」と出会ったのは、クッキーに入れるチョコチップを買おうと製菓用品店の富澤商店に行った時。チョコチップコーナーを探してうろうろしていた私は、小麦粉コーナーを見かけて衝撃を受けました。
なんと10メートルくらい（衝撃のあまり記憶が大げさになっているかもしれません）小麦粉だけのコーナーが続いているではありませんか！

端から順番に１つ１つ見る中で、焼き菓子には「ドルチェ」という薄力粉が向いているらしい、ということを知りました。
そう、世間には製菓用専用の薄力粉というものがあるんです！

「ドルチェ」とカタカナの名前ですが、北海道産のものがあるのでポストハーベストの心配もありません。

早速試してみて、違いは歴然でした。

食べてみる以前に、まずオーブンから漏れてくる焼き上がりの香りがいつもより香ばしく甘いです。

実際に食べてみると、噛むごとに粉の上品の甘さを感じます。
クッキーは、食感がサクサクしていて、鼻に抜ける香りが香ばしく、コクを感じます。
パウンドケーキはしっとりだけどどっしりしていて、くちどけも滑らかです。

薄力粉自体の甘みと香ばしさがあるので、それまでよりも砂糖の量を減らしても頼りない感じはせず、むしろより味わい深い美味しいものが出来上がるようになりました。

「ドルチェ」のおかげでお菓子作りが上手になったような錯覚に陥れるので、お菓子作りがより楽しく好きになりました。

そのほか焼き菓子をよりおいしくするためのポイント

【薄力粉の管理に気を付ける】
開封後は早めに使うことはもちろんですが、開封前でもなるべく早めに使う方が粉の風味が生きます。
また、粉の品質をできる限り落とさないようにするために冷暗所での保存をお勧めします。
私は暖かくなってくると、冷蔵庫の野菜室に入れています。

【マーガリンではなくバターを使う】
バターはよつ葉バターを使っています。
バターがなければマーガリンで代用可と書かれているレシピもありますが、出来上がりの味が全く違います。
たとえドルチェを使ったとしても、マーガリン特有のにおいが強く出てしまって粉の良さを感じづらくなります。

【精白糖ではなくきび砂糖を使う】
砂糖はきび砂糖を使っています。
単なる甘さだけでなくコクを出すことができます。
また味には関係しませんが、きび砂糖はミネラルを含んでいたり、血糖値の上がり方が比較的ゆっくりだったり（グラニュー糖など精白糖は血糖値を急に上げてしまいます）と健康面でのメリットもあります。

【卵も品質のいい新鮮なものを使う】
卵は平飼いのものを使っています。
品質が良く新鮮なものはコクがあり、焼き菓子にした時もやはり奥深さが違ってきます。