勉強や考え事で「頭を使ったら痩せる」のか。意外にすごい脳のエネルギー消費量

「頭を使ったら痩せる」って聞いたことありませんか?
(物理的にではなく、脳のシワを使うということです)

受験勉強中「ずっと机に向かってたら太るわ!」と言った時に母に言われた言葉です。
脳はエネルギーを使うから、と。
そうなのか!とずっと信じてきたけれど、本当なんだろうか…?

最近、翻訳関係の仕事を始めて、自分の能力からはストレッチしたレベルのことが求められるため、久しぶりに知恵熱が出そうな日々を送っております。

勉強しながら、痩せられたら一石二鳥ではないか!ということで調べてみました。

 

痩せる仕組みはシンプル。摂取エネルギー<消費エネルギーで痩せる

そもそも「痩せる」ってどういうことかを確認しておくと。
人間は食物から得たエネルギーを生命維持や日々の生活活動に使っています。

摂取エネルギーと消費エネルギーが釣り合っていれば、何も変わらないのですが。

摂取エネルギー>消費エネルギーになると、
余った栄養源が中性脂肪となって体に蓄えられ、いわゆる「太った」状態になります。

逆に摂取エネルギー<消費エネルギーになると、
蓄えていた中性脂肪をエネルギーに変えて使うので、「痩せる」わけです。

つまりは、「頭を使ったら痩せる」ということは、「頭を使ったら消費エネルギーが多くなる」ということ
確かに脳もただでは働いてくれないだろうけど…。
痩せるほど、脳でエネルギーを消費している感覚はないですよね。

 

エネルギー代謝は3種類

次に、消費エネルギーってどうやって発生しているのか、という話です。
摂取したカロリーを消費する仕組みのことを「エネルギー代謝」といって、それには3種類あります。

1.基礎代謝

運動など特に何もしていないじっと安静にした状態で、生命を維持するために必要なエネルギーのことです。
エネルギー代謝全体の60~75%を占めます。
「ダイエットには基礎代謝を上げろ!」というのは、エネルギー代謝の割合が高いからなんですね。

2.身体活動

運動はもちろん、家事や労働、遊びなどすべての生活活動を含みます。
エネルギー代謝全体の20~30%を占めます。

3.食事誘発性代謝

食事をした時の、咀嚼や消化・吸収に使われます。
エネルギー代謝全体の10%程度を占めます。
(余談ですが、タンパク質の場合、摂取エネルギーの30%もが食事誘発性代謝として消費されるんです!
100Kcalのお肉を食べても、30kcalが咀嚼・消化・吸収に関するためのエネルギーとして使われる。
その一方、糖質や脂質の食事誘発性代謝の割合は5%程度。
ダイエットにはタンパク質、というのはこういうのも関係してくるんですね。)

 

脳のエネルギー代謝は基礎代謝の20%程度を占める

この3つうち、脳の活動に使われるエネルギーは基礎代謝に含まれます

体重70kgで基礎代謝1700kcalの人の場合、基礎代謝によるエネルギー代謝量はこのようになります。

【ヒトの臓器・組織における安静時代謝量】

臓器・組織   1日のエネルギー代謝量 (比率)
骨格筋      370 kcal(22%)
脂肪組織     70 kcal(4%)
肝臓      360 kcal (21%)
       340 kcal (20%)
心臓      145 kcal (9%)
腎臓      137 kcal (8%)
その他     277 kcal (16%)

【出典 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト eネット

基礎代謝といえば、体温維持をする骨格筋のエネルギー代謝のイメージが強いですが、骨格筋と同じくらい脳がエネルギーを消費しているのがわかります。

 

脳がエネルギーを使ってやってくれていること

想像よりもずっと多くのエネルギーを使っているな、と思いませんか?
脳の働きは、うーんと唸るような勉強をする時だけではもちろんありません。

日常生活におけるちょっとした考え事や記憶をする時、
手順を考えながら料理をしたり片づけをする時、
喜怒哀楽の気分を感じる時。

完全に無意識のうちにやってくれているような、
外部からの刺激を受けて各臓器に伝えるとか、
ホルモン分泌のバランスをとったりとか、
体のすべての部分をコントロールしてくれているんです。

 

頭を使ったら多少は痩せる…かもしれない

脳がエネルギーを大量に必要とすることはわかりました。
ただ、脳は「考える」ということ意外にも、非常に重要な膨大な量の働きをしてくれているわけで。

ツラかったりしんどかったりする勉強は、意識的にはかなりの負荷ではありますが、
働き者の脳にとって、「頭を使う」というのがどれくらいのインパクトを与えるものなのかは疑問です。

頭を使ったら、少しは脳のエネルギー消費が上がるのかな…?

エネルギー消費が勉強のモチベーションになるなら、そう信じても無駄ではないかもしれません。
でも、勉強の合間に休憩がてら1分でもストレッチをして骨格筋を刺激する方が、エネルギー消費という面においては効率的な気がします。
なんとなく。

 

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