子どもの成績表。『できる』の数を数えるなと言われても。

一昨日は小学校の終業式がありました。
たくさんの宿題とともに成績表を持って帰ってきました。

 

成績表に無関心な息子

自分が小学校の時は、母に「こんなに『よくできました』があったよ!」と嬉々として見せていたような記憶があるのですが、息子は無関心です。
学校から帰ってきてテンション高く取り出してきたのは夏休みの宿題の山。
「こんなにあるんだよ!ねえ、見て!」と1つ1つ並べて、「算数でしょ、国語でしょ、毎日の一行日記でしょ…くっそ、このプリントは今日やってやる!!」と妙なテンションのまま取り組み始めました。

「ねえ、成績表ももらったんだよね?」と聞くと、「え?ああ、ランドセル!」と。
見られたくないわけでも、隠しているわけでもなく、存在を忘れていたという反応でした。

 

学校から言われていた成績表のあるべき見方

1学期が終わる前に、保護者会で成績表のつけ方と見方について、説明を受けていました。

「成績表は子どもたちの1学期の頑張りを振り返るためものであって、結果だけを見て喜ぶものではありません。」
「成績表を渡すと、子どもたち同士で『できる』の数を比べて、勝った負けたとやりがちですが、そういった見方はしないでほしいです。」
『できる』のものについては、どういうことを頑張ったのかを振り返り『もう少し』のものについては、何が足りなかったのか、これからに向けてどうするか、をお子さんと一緒に考えてください」

なるほど…その結果に至るプロセスを振り返るべきものだったのか。
テストがある国語と算数に関しては比較的把握しやすいけれど、それ以外の教科は授業の様子を見ていないし、息子から日々詳細が聞き出せるわけではないのでなかなか難しい要求ですね…。

その”あるべき見方”を意識しながら成績表を確認してみましたが…

小学校2年生は『できる』か『もう少し』の2段階評価です。
「学習の記録」といういわゆる教科の評価と、「行動の記録」という生活面の評価があります。

息子は「学習の記録」はすべて『できる』でした。
(1年生の時の担任に、よほどでなければ『できる』にします、と言われたことがあったのでホッとしました…。)

さて、何を頑張ったから『できる』になったのかな?

国語「順序に気を付けて文章を書く」
→教科書の手順に沿って練習しているのは知っているけれど、自発的に独力でやったことあったのかな。

算数「数や形の基礎を理解する」
→基礎ってどういうことだろう。計算ができたり、面積の大小の比較ができてたからそれでOKっていうことかな。

図画工作「自分なりの思いを大切にして、描いたりつくったりする」
→確かに、周りを気にせず自由にやりたいようにやるのは得意です。

体育「基本的な動きを身に付ける」
→基本的なというのは何だろう。走るのはクラスで一番早いけど、それでOK?

 

抽象的な表現のものも多くて子どもにはピンとこない

成績表の項目のすべてがそうではありませんが、私が見てもどういうことだろう、と思ってしまうような抽象的な表現の項目も少なくないです。
使われている言葉も、「打楽器」ってなんのこと?「社会や自然に興味を持ち」の「社会」って何?など、子どもにとっては聞き慣れない言葉も多くあります。

各項目が言わんとしていることについて、なんとなくイメージすることはできても、子どもの中では到底咀嚼しきれていない。
そこから、なぜ『できる/もう少し』なのかを子どもと一緒に考えるというのはなかなか酷です。

 

そもそも小学2年生、漢字が読めない!

上記の学習の記録の項目は漢字使いをそのまま転記しています。
そう、表現が抽象的であることに加えて、小学2年生で習っていない漢字が多様されているんです。

実際に成績表を見たら、先生的にはやってほしくない「子どもたち同士で『できる』の数を比べて勝負」をする理由がわかりました。

成績表の内容がわからないから、『できる』ことが別に誇らしいと思わないし、『もう少し』も何の反省にもつながらず、単なるスコアでしかないんだよ!そりゃあ、比べたくもなる。

親がフォローして(フォローできたとして)ようやく子どもにとって意味のあるものになるんです。

 

成績表は密告書ではなくラブレター

成績表を、子どもが主体的に学習を振り返るためのものにするならば。
子ども自身が親に説明できるようなわかりやすい項目と、表記にするのがいいんじゃないかな。
そうすれば、自分の頑張りの結果がどう評価されたのか、もう少し興味を持てるようになると思います。

今はむしろ子どもたちには理解しづらい形で、わざとわかりにくくして、学校から親に報告されてるわ、みたいな感じになってしまっています。

そうじゃなくて、みんなのためのものなんだよ、と子どもたちへの愛が感じられるものになればいいな。

 

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