子どもだけでなく大人も納得させる「おしりたんてい」の魅力
今、「おしりたんてい」が大人気です。
子どもがいる人には気軽に出せる話題ですが、そうでない人にはちょっと抵抗のあるこのシリーズ名。
名前がキャッチー過ぎて抵抗がありましたが、実際に読んでみると思っていたより中身がしっかりしていました。
帰省する時に1冊、大ばあちゃんからのお小遣いで1冊
実家に帰省する際、新幹線に長く乗らなければならないので”(時間つぶしになるよう)好きな本を駅の本屋さんで1冊買っていく”というのが恒例になっています。
今回息子が「あ!これまだ読んだことない!」と一瞬で決めたのがこれ。
平積みになっていた(しかも2か所に分けて10山くらいの平積み!)「おしりたんてい」の最新刊です。
そして、実家に帰ってから大ばあちゃん(曾祖母)に「好きなものを買いなさい」とお小遣いをもらったのですが、出かけた先でそのお小遣いで買ったのもまだ読んでいなかった既刊の「おしりたんてい」でした。
普段はひとりで本を読まない息子がごはんも忘れて没頭する
普段通っている学童には”読書の時間”というのがあるのですが、その時間に息子が読むのはたいていコロコロ(漫画)で、字のたくさんある本はあまり読みません。
ただ、「おしりたんてい」だけは反応が違うんです。
買ったらその場で歩きながらでも読みたいという。
家に帰ってからにしようと言いかせて家に着くと、「おなかが空いたー!」と直前まで叫んでいたくせに、ごはんの時間になっても没頭して読破していました。
見た目はおしりだし、おしりに伴うネタも出てくるけれど
最初に「おしりたんてい」と聞いた時に、いい印象はありませんでした。
探偵の顔はおしりの形だし、それゆえおしりに関連する下ネタも多々出てくるし。
もうちょっとましな本を読んでくれ~!と横目で見ていましたが、最近ではどこの本屋さんに行っても最新刊のみならず、シリーズ丸ごと分が平積みされるまでになっています。
しかも回数限定ですが、Eテレでも放送されている…!
世間的にも認められているんです!
おしりたんていが人気な理由を勝手に分析
そんな世間での評判の良さを見て、私も読んでみました。
何がそんなにいいのだろうか、と。
1.ストーリーやトリックがしっかりしている
ミステリーなので、子どもたちは犯人が誰かが気になります。
小学生って、正義か悪かをはっきりさせたがる傾向があるので、犯人捜しは大好き。
かいけつゾロリも人気ですよね。
ただ、その犯人捜しだけに頼るのではなく、物語としてのストーリー展開が(意外と)しっかりしていました。
論理矛盾や論理の飛躍(ごまかし)はないし、きちんと順を追って納得できるトリックになっていて、大人が読んでも納得でした。
2.絵のテイストがいろいろで、おもしろい
絵のクオリティも高いです。
全般的にかわいいタッチで、細かなところまで丁寧に描かれています。
そんな(意外と)ほっこりするイラストの合間に、ちょっとリアルでややグロテスクな印象のものも挟まれていて、飽きなくていいです。
カラーなのも楽しいです。
3.パズルや謎解きもあって何度でも楽しめる
息子を見ていて他の本と明らかに違うと思ったのが、一度読んだ後も何回でも読み直していること。
ミステリーなので犯人がわかってしまえば、一度目のようなドキドキ感はないんです。
でも、ところどころにギャグがあったり、パズルや謎解きがあったり、そこだけピンポイントで見ても楽しい仕組みがあるんです。
子どもはやっぱり”おしり”が好き
さらに驚いたことに、普段は自分が読める本でも「ママ読んで~」と頼んでくるのに、「ママここおもしろいから!」と読み聞かせをしてくれるんです。
そして、自分が先に「げへへ」と下品に笑いながら楽しんでいます。
大ばあちゃんにもウキウキと見せに行って、「もらったお小遣いでこれを買った!」と言っては、「おしり…?ええーなんやの、おしりなんて」と言われては、ニタッと笑って「おしりじゃないよ、おしりたんていだよ!おしりが顔なんだよ!」と説明しています。
子どもは中身がどうこうよりも、やっぱりおしりの見た目と、それに対する大人の反応を見て楽しんでいるようです。
おしりの見た目で子どもを惹きつけ、中身の充実度で大人も納得(諦め?)させる「おしりたんてい」、すごいなと思いました。
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