バランスの良い食事の大切さを説かれても…それにはお金と時間が必要です
異常気象などで野菜の価格が上がっている、と言うニュースをたびたび耳にします。
スーパーに行くと肌感覚で高いな、と思うことも増えました。
バランスよく食べましょう、にはお金がかかる。
健康でいるためにはお金が必要な世の中なんだな。
食事のバランスがとれていない人が増えている現状
食事はバランスよく食べましょう、とよく言われます。
5大栄養素と言われているのは、炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの5つ。
この5つの分類を知らなかったとしても、
野菜も食べなきゃ(近所のスーパーでも1日350gとデカデカと書かれてます)
というくらいは知っていますよね。
でも、食べない人が多くいるのが現状です。
野菜摂取量の平均値(g/日)
男性(20歳以上)284
女性(20歳以上)270
【出典:厚生労働省HP】
野菜の摂取量は、350gと言われている必要量の7~8割にとどまっています。
また、タンパク質は20歳以上の女性だと1日50gと言われています。
お肉そのものが50gではなく、栄養としてのたんぱく質が50gです。
文部科学省 食品成分データベースによると、豚肉100gに含まれるたんぱく質が20.1gです。
もし、豚肉だけで1日の必要タンパク質量を摂取しようとしたら、250g食べないといけないんですね。
そんなには摂取できていない人も多いのではないでしょうか。
バランスよく食べたくてもお金と時間がない
バランスよく食べましょうと小学校の時から教えられて、知っているのに、それが実現できない理由。
あくまでも周りを見て、そして過去の自分を振り返っての経験値ですが、大きく2つ。
お金がないから。
時間がないから。
菓子パン1つ100円で買えるのに、
ビタミンとタンパク質を摂るために野菜サラダと生姜焼きを作ろうとしたら、
トマト1つ130円、キュウリ1本60円、レタス1玉180円、豚肉250g500円くらいするんです。
(時期や場所によって違いはあるとは思いますが、あくまでも私のいつもの感覚で)
それに、菓子パンは買ったらすぐに食べられますが、野菜サラダを作ろうとしたら、
トマトを冷蔵庫から出して、洗って、切って、お皿に並べて、残った分はラップに包んで、冷蔵庫へ戻す。
キュウリとレタスも同じだけの作業が発生します。
生姜焼きにいたっては、生姜をすって(生姜も買わなければ!200円くらいかな)、調味料を合わせておいて、フライパンを温めて、油を引いて、炒めて、味付けをしなければならない。
菓子パンなら100円で5分で終わるところ、バランスのよい食事だと1000円以上30分くらいかかる。
お金と時間がない状況だと、菓子パンに軍配が上がるのも認めざるを得ないです。
外食をするにしても、お金と時間がないと丼物など栄養バランス的には偏ったものになりがちです。
お金と時間しか見えていなかった若い頃
今でこそ、菓子パンを食事代わりにしようとは決して思わなくなりましたが、
大学生のころは節約するために3食菓子パンということがザラにありました。
(1日300円ですむ!その代り、どれだけ健康的でなかったことか…当時は知る由もなく)
就職して1社目の社会人の頃は超激務で日付が変わる前に家に着くことなんてなく、
調理する時間があれば寝たくて、手早く(なんなら帰宅しながら)食べられる菓子パンがありがたかった。
あまりに料理をしないので、包丁もまな板も家にない時期があったくらいでしたね。
身体がずっとだるくてしんどかった原因は栄養が偏っていたからだろう、と今は思います。
でも栄養素とか健康なんて目に見えないし、食事の大切さに関する知識もなかった。
お財布の中のお金とどんどん進む時計の針。
わかりやすいものだけが基準になっていました。
食べるもので身体はできている
「身体は食べるものでできている。だから食べ物はきちんと選びましょう。」
よく耳にしますね。
でも3食菓子パンでも自分の身体は動いていたし、普通に生きていられた。
食べ物を変えたところで何が変わるんだよ、くらいに思っていた頃もありました。
そんな私がバランスよく食べることの大切さを理解し、実現できるようになったのは、子どもができて親になってからでした。
意識的にそう切り替えたのではなく、身体が反応したので強制的にそうせざるを得なくなったんです。
それまでのハチャメチャな食生活で、身体も限界だったのだと思います。
妊娠中のひどいツワリを経験し、それ以降は添加物の入ったものを食べると気分が悪くなるようになりました。
外食や、外で買ったものはほとんど食べなくなりました。
たまに食べると、今でも喉が痛くなったり、胃の不快感がずっと続いたりします。
ということで、必然的に自炊生活がスタート。
そしたら、タンパク質が不足すると身体が重く感じたり、野菜が不足するとイライラしたり、
栄養素の不足を身体で感じるようになったんです。
食べるもので身体はできている、と体感した瞬間でした。
食費は、医療費であり、化粧品代でもある
栄養バランスもそうですが、農薬や添加物も気になるところ。
貧乏性でお金を使うことに臆病な私ですが、食費だけは惜しみなく使い、安心できる食材を買うようにしています。
バランスよく食べること、安心できるものを食べることは、
その一食でおなかをいっぱいにすることだけが目的ではありません。
健康的な身体を作ったり、食事の時間の喜び度を上げたり、肌や髪を健康的にしたり、
そういう波及効果もあるのです。
だから、考え方を買えれば、
医療費であったり、レジャー費用であったり、化粧品・シャンプー代であったり、
そういったものの軽減につながる出費なんです。
食費が高くついたとしても、他のところの出費が抑えられているはずです。
子どもたちは今はまだ小さいですが、いつか自分で食べるものを決める時期が来ても。
食事にかける時間やお金だけはケチってほしくないな、と切に願います。
家でのつたない食育の効果が出ますように。
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