野菜の下処理は茹でるべき 電子レンジ調理をするとマイクロ波が栄養素を壊す
忙しい現代社会において、電子レンジは調理時に大活躍。
炒め物や煮物をする時の野菜の下処理としても、電子レンジを使う人が多いと思います。
でも、私は下処理に電子レンジを使うことはしません。
なぜなら、電子レンジにかけた食品は栄養素が壊れてしまって、ベツモノになるからです。
電子レンジが食品を温める仕組み
電子レンジが食品の栄養素を壊す理由は、食品を温める仕組みを知ればわかります。
電子レンジは、マイクロ波という電磁波を使って食品を温めています。
マイクロ波が働きかけるのは、食品に含まれる水分子。
水分子は酸素と水素からできているのですが、その2つは保持する電気量に差があります。
プラスとマイナスのイメージです。
マイクロ波は、そのプラスとマイナスを素早く入れ替えることで摩擦を起こし、熱を発生させるのです。
（食品を載せるお皿は水分量が少ないから、食品ほど熱くならないんです）
電子レンジのマイクロ波が与える食品への影響
電子レンジのマイクロ波が身体によくない、というのは聞いたことがあるかもしれませんが、マイクロ波自体の影響はそれほど心配する必要はありません。
電子レンジ庫内からマイクロ波が出ないように各メーカーは製造していますし、食品に当たったマイクロ波がそのまま食品に付着して残留することはないからです。
影響が出てくるのは、調理された後の食品そのものです。
マイクロ波を人間が直接浴びると危険だから、各メーカーは庫内からマイクロ波が出ないようにしているんです。
直感的にも、そんな危険なマイクロ波を浴びた食品を食べたくない、と思いませんか。
実際、レンジで調理された野菜は見た目は変わらなくても、分子を不自然に動かされており、つまりは分子レベルで破壊されています。
つまり、栄養素も破壊され、自然界にある状態とは異なるものになるのです。
遺伝子組み換え食品が倦厭されるのは人工的に作られたもので自然なものではなく人体への影響が考えられるからですが、電子レンジ調理された食品も同じく、不自然に人工的に分子レベルで操作された食品なのです。
電子レンジ調理の食品が身体に悪影響を及ぼすという研究も世界中でなされています。
電子レンジ調理のメリットは本当にメリットか考える
でもやっぱり電子レンジを使ってしまうのは便利だから。
鍋などの調理器具はいらないし、時短＆節約にもなります。
ブロッコリーを茹でようとしたら、鍋を用意して水を沸かすのに5分、茹でるのに2分、水を切って鍋を片づけるのに2分かかるところ、電子レンジだと1分半ですみます。
お皿に乗せてレンジにかけたら、そのまま食卓に出すこともできます。
時間だけではなく、水道代もガス代も節約できます。
でも、「便利」というのは同じ目的を達成するためにより手軽で効率的な時に使う表現。
果たして、ブロッコリーを茹でようとしたその目的を、電子レンジは達成できるのか…？
ブロッコリーを茹でるのは、柔らかくおいしく食べるためです。
そして、そもそもブロッコリーを食べようと思うのは、栄養価が高いからですよね。
なのに電子レンジで調理してしまったら、栄養素はベツモノに変化してしまうわけです。
「便利」と思ってやっても、ビタミンや葉酸など取りたかった栄養素は取れません。
茹でたって栄養素は減る？とも限らない
茹でても栄養は溶け出て十分に摂取できないでしょ！と言われれるかもしれません。
ブロッコリーとにんじんについて、文部科学省 食品成分データベースで調べてみました。
いずれも可食部100gあたりで、→の前が生のもの、後ろが茹でた後の数値。
【ブロッコリー】
・βカロテン 800㎍ → 770㎍
・ビタミンK 160㎍ → 150㎍
・ビタミンC 120㎍ → 54㎍
・葉酸 210㎍ → 120㎍
【にんじん】
・βカロテン 6700㎍ → 7200㎍
・ビタミンK 18㎍ → 18㎍
・ビタミンC 6㎍ → 4㎍
・葉酸 23㎍ → 19㎍
水溶性ビタミンを多く含むブロッコリーに関しては、栄養素によって半分程度にまで減ってしまいますね…。
でも脂溶性ビタミンを多く含むにんじんだとほとんど流出はなく、むしろβカロテンは増えています。
ビタミンの種類によっては茹でても栄養素の減少にはつながらないのです。
また、水溶性ビタミンも茹でる時間を短くする、ゆでた後はすぐに水を切る、などすることで栄養素の減少を少なく抑えることができます。
それでも電子レンジを多用しますか？
電子レンジを全く使わない生活は、現実的ではないとは思います。
ただ、どうしてもこの調理は電子レンジじゃなければならないのか、は都度考える価値があると思います。
ラクチンにそれっぽく処理できるけれど、強制的に分子を動かされ、栄養素がベツモノになったものを食べ続けますか？
人間は食べたものでできあがります。
自然なものを取り入れたいものです。
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