食塩不使用バターの代わりに有塩バターの使い方
スーパーのバター売り場に行くと、いつも不思議なのが有塩(加塩)バターが食塩不使用バターよりも高いこと。
お菓子作りが趣味な私は、食塩不使用バターが欲しいのですが、つい値段に目がくらむのです。
食塩不使用じゃなくても、いいんじゃない…?
有塩バターより食塩不使用バターの方が高いのはなぜか
有塩の方が塩を入れる手間がかかりそうなのに、なぜ安いのか。
それは原材料料費や加工賃のせいではなく、製造から販売、商品管理までにかかる負荷の高さによるものなんです。
食塩不使用バターはニーズが少ないから
後でもふれますが、有塩バターの用途が幅広いのに比べて、食塩不使用バターはお菓子やパン作りが主。
お菓子やパン作りをする人口はそれほど多くありません。
明らかに有塩バターの方がニーズが高い&たくさん生産されるんです。
大量生産すればするほど、生産から販売にかかる1つ当たりのコストは下がるのが市場原理なので、有塩バターの方が安くなります。
食塩不使用バターは賞味期限が短いから
食塩不使用バターが高い2つ目の理由は日持ちの短さです。
塩が入っていない分、おおよそ1カ月程度、有塩のものより賞味期限が短くなります。
そこに加えて、1年を通して安定して売れる有塩バターと違って、クリスマスの時期など特定のタイミングで突如需要が増えたりすることもあります。
必然的に商品管理の負荷も高くなりますよね。
お菓子やパン作りで「食塩不使用バター」を使う理由
食塩不使用バターの値段の高さの理由を知ってしまうと、ますます有塩で代用したくなるのは私だけ…?
そもそも有塩と食塩不使用をどう使い分けるのがよいのでしょうか。
普段のお料理であれば有塩バターが適しています。
塩分があるのでコクもでるし、バターの塩も調味料の一部として役立ちます。
一方、お菓子作りやパン作りになると、食塩不使用バターが好まれます。
レシピの材料に「塩」がある場合も、「食塩不使用バター」と書かれているレシピがほとんどです。
その理由は、お菓子やパンは素材が少なく味付けもシンプルなので、バターの風味が全体の出来上がりの味や香りに大きく影響するからです。
最初から塩が入っている「有塩バター」VS「食塩不使用バター + 塩」。
結果的に同じものが入るんだから同じじゃないの?という疑念が払拭しきれず、作り比べてみました。
2つを並べて食べ比べた結果、鼻に抜ける香りと後味に残る風味が違いました。
「食塩不使用バター + 塩」の方が、バターの風味が強く感じられました。
「有塩バター」の方は、バター臭さ(乳臭さというのでしょうか)が際立つ感じがしました。
それでも食塩不使用バターの代わりに有塩バターを使いたい場合
味が違ってくるのね!とわかっていても、冷蔵庫に有塩しかない場合とか、ありますよね。
そんな時に、何に配慮して代用すればいいのでしょう。
有塩バターに含まれている塩分量を考慮する
有塩バターには塩が入っているので、もし本来のレシピに「食塩不使用バター」と「塩」と書かれているのだとしたら、塩の分量の調整が必要です。
よつ葉バターのHPによると、「よつ葉バター(加塩)150gには、約1.6%(バター150gあたり2g)の塩分が含まれています。」だそうです。
他のメーカーなどを見ても、だいたい1.5~2%程度のようです。
なので、その分を考慮して「塩」の量を減らしましょう。
味の劣りは気にせず自信を持って作る
先ほど食塩不使用と有塩で作り比べると違った、と書きましたが。
(これはあくまでも私の主観になりますが、)食塩不使用バージョンと有塩バージョンを横に並べて比べなければ、「これは有塩を使ったな!」と気づく人は稀だと思います。
家族で食べるために頻繁に作る”いつものクッキーレシピ”があって、いつもは食塩不使用なのに今日だけ有塩、とかなら気づくかもしれません。
でも有塩は有塩で、それなりにおいしいんです。
食塩不使用の方がよりよい、というだけで。
なので、相手が食塩不使用バターのそのレシピで食べ慣れていない人であれば、有塩でも食塩不使用でも気にしなくて大丈夫だと思います。
以前、どうしても仕方なくバターの代わりにマーガリンでクッキーを作ったことがあったのですが、それを食べたある一人が「バターの香りがすごくいい!おいしい!!」と感激してくれたことがありました。
そんなものかもしれません。
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