遠足のおやつは「200円まで」だから価値があった 「食べられる分だけ」で息子が持って行ったもの
小学校の頃の遠足のおやつは200円まで
私が小学生の頃、遠足のしおりに書かれていた持ち物の中で一番大切だった項目。
それは「おやつ(200円まで)」でした。
消費税を考慮する必要もなく、近所に10円単位のお菓子を売っている駄菓子屋さんがあって、何の迷いもなく200円ちょうどのおやつを準備するすべがありました。
200円しかダメだから、楽しかった
遠足のしおりをもらうや否や、友達と一緒に駄菓子屋に行って、お店の床や壁に所狭しと並べられた小さなおやつを「ああでもない、こうでもない」と組み合わせを考えたものでした。
甘いのとしょっぱいのを同じくらいにしたいね、とか。
これはたくさん入っているから、半分ずつ交換できるね、とか。
20円出ちゃうから、どれを辞めようか…30円のを辞めたらあと1つ10円のなら買えるね、とか。
少なくとも1時間は、もしかしたら2時間くらい迷っていたかもしれません。
そして、遠足の前のこのお菓子選びが、遠足よりも実は楽しかったかもしれない。
1年生も6年生も200円までという条件は同じ。
なんでそんな少ないんだよー、別にもっと持ってきてもいいじゃん!と思っていましたが。
今思うと、200円の上限があったからこそ、選ぶ楽しさや、必死で選んだからこそのおいしさがあったんだろうなと思います。
息子の遠足のおやつは「食べられる分だけ」
時はそれから30年くらいが経ちました。
息子の遠足でもおやつを持って行っていいのですが、物価は上がっているし、そもそも駄菓子屋さんが近所にないし、何円までなんだろう!?と思っていたら。
「おやつ(食べられる分だけ)」とありました。
なんと…斬新!
200円までという基準に慣れている私には、全く量の想像がつきません…。
少なくとも200円分は完食で来ていたから、それよりも多くなるよね…?
息子が持って行ったおやつ
食べられるだけってことは、どれだけ持って行ってもいいってことじゃん!!!と自分のことのように興奮する私をよそに、息子はそれほどおやつに執着しないらしく。
最初の遠足の時も「スーパーで小さめのを適当に買って来て」と言われただけでした。
しかも、たくさん買ってきた私に「多すぎ」と言って、ほんの少しだけそこから選んで持って行ったのでした。
そして、2年生最後の今回は、前日の夜になっておやつの準備をしていなかったことに気づきました。
普段からおやつを家ではあまり食べないので、ストックのほとんどないおやつ箱を漁って息子が取り出したのは「いりこ」と「アーモンドチョコ」。
「そんなに食べられる?」と聞いたら「いや、分けて持っていく」と。
結局持って行ったのは、「いりこ30匹」と「アーモンドチョコ4粒」でした。
透明のビニール袋に入れ替えられた「いりこ30匹」と「アーモンドチョコ4粒」は全然魅力的じゃなく。
やっぱりあの窮屈な「200円まで」という条件が、おやつの魅力を何倍にもしていたんだな。
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